「カサブランカ」映画レビュー(ネタバレあり) 最高の愛を、諦めてみたい

映画

男に生まれたからには、カッコよく生き抜きたい。
世の男性諸君そーは思わないだろうか。

自分は常々、一応はカッコよく生きる事を心がけている。
選択に迫られた時、どっちを取るとカッコいいのか、それがその時その時の判断基準になっている。
まぁ困ったことに、そこまで選択を迫られる事がないというのが現状なのが寂しい事なのだが…

そんなわけで今日はカッコいい男の、カッコいい選択が楽しむ事ができる「カサブランカ」について書いてみよう。

「カサブランカ」1942年

「カサブランカ」と言えばアメリカ映画史に残る名作。
何と言ってもちょっとヌメヌメした喋り方で、皮肉屋で、横柄。でもでも実は人情深いハンフリー・ボガート演じるリックという男のカッコ良さが魅力の映画。

加えて、もはや日常化している数々の名言なんかもこの映画から生まれていたりもする。
例えば
「君の瞳に乾杯」
いや、日常化しているか…、というか言うタイミングあるか…という感じではあるけども。
ちなみにこれは意訳で、実際には「きみを見つめていられることに乾杯」てな感じらしい。
こっちの方がね、意外と使いやすくはあるかもですね。
まぁとにもかくにも誰もが聞いたことのある決まり文句であるのは確か。

あとは
「Usual suspects!!(またあいつのしわざだ!!)」
とかね。
これはもうきっと拝むことはできないであろうケヴィン・スペイシー主演の映画「Usual suspects」で、そのまんまタイトルに使われている。

そんなこんなあるのだけれど、まぁこんな言葉たちを使うような男になりたいということでは全然なくて、この映画でのハンフリー・ボガートの生き方に今日は注目したい。

この映画でハンフリー・ボガート演じるリックという男はめちゃくちゃ皮肉屋で、愛想の悪い横柄な男。
一言で言えば「むかつくやつ」
二言で言えば「むかつくし、失礼なやつ」

なわけだ。

だがしかし実はこの男、三言くらいで言わなければ魅力が伝わらない。
そう、このリックという男、実は
「むかつくし、失礼なやつだけど、実は人情深いやつ」
なのだ。

リックという男は適当に遊んだ女が
「昨日の夜はなんで急にいなくなったりしたの!!」
なんてがなりたてると
「昨日?そんな昔のこと憶えてないな」
なんてひらりとかわし、今度は女が
「今日の夜は、会えないの?」
と聞けば
「今日の夜?そんな先のことは分からないよ」
と、またもひらりとかわす。
そのくらいに皮肉たっぷりで、失礼なやつなのだ。

しかしその反面、困っている人を助けずにはいられない。
彼は第二次世界大戦中のモロッコのカサブランカでアメリカ人(自由な立場)としてレストラン兼賭博場を経営しているのだが、亡命のため金に困った夫婦にさりげなくルーレットのイカサマを仕込んで助けたりもする。
そんな人情家な一面も持ち合わせているのだ。
この時点でカッコいい。カッコ良すぎるよハンフリー・ボガート!!…

そして彼はある日、昔パリで愛し合っていたかつての恋人に偶然出会う。
彼は彼女に裏切られ、一人パリを去ることになったのだが、なんと彼女は夫同伴でカサブランカを亡命のため訪れていた。
亡命手助けもある種彼の稼業の一つで、彼女と夫を亡命させるも、あるいはナチに売りつけるのも彼の自由なわけだが、彼はかつての恋人と共に亡命するフリをして、彼女とその夫を亡命させることを選ぶ。

彼はかつての恋人に裏切られた時、もう自分のためだけに生きると決意していた。
誰も助けないし、誰にも愛を注がない。
そんな自分の利益になることだけを見つめる生活を送っていたが、結局はかつての恋人のことを想って彼女と、その夫の亡命に手をかしたのだ。

彼は自分の決意にどうしても従えず
最高の愛を自ら諦めた。
その結果は実に悲しくて切ないけれど
そんなハンフリー・ボガートがテクテクと歩いて去る背中を写すラストシーンを見ていると、やっぱりなんだか憧れてしまう。
なんてカッコいいんだと思ってしまう。
悲しみを背負う男の背中が、自分を捨ててまで誰かを救う男の背中が、どうしても美しく見えて、自分もこんな選択を迫られたら同じ道を歩もう!!と思えてしまうのだ。

くー!!最高の愛、諦めてみてー!!
まぁ、そんな選択の時がきたらの話だけれど。

とは言いつつも多分ハンフリー・ボガートは帰って酒場で
「あー!!まじ失敗した!!カッコつけすぎた!!ちくしょう!!」
ってやけ酒しているに違いない。
そんなハンフリー・ボガートであっても、小生、喜んでついていきます。

そんな感じですかね。今日は。
コンパクトにまとまっているかな。
生き方は人それぞれ自由だけれど、自分がこう生きたい!!って思える映画に出会えたら幸せですよね。
こんな時期だからこそ、自分の生き方の指標になる映画に色んな人が出会えることを願っています。

Amazonなら¥199で視聴可能みたいです
※レンタル期間は30 日間で、一度視聴を開始すると48 時間でレンタル期間が終了します。

ちなみに同じハンフリー・ボガートの映画で言えば「麗しのサブリナ」もおすすめです。


大きく言えば「カサブランカ」と同じような役柄のハンフリーが見られます。
ハンフリー・ボガートって鉄仮面役が似合うし、そんな鉄仮面の中からどうしても溢れ出てしまう優しさみたいなものがたまんなく良いんですよねぇ。

では!!



コメント

  1. ヘイヨー より:

    「カサブランカ」いい映画ですね~
    生涯に何度か見てますよ。でも、「いい映画」っていう印象は強いのに、細かいストーリー結構忘れてたりします。

    「君の瞳に乾杯」って、この映画が元ネタだったんですか!
    「Usual suspects」も、この作品から来てたんですね。知りませんでした。

    まんじゅうさんの映画レビューって、なにげに豆知識満載ですよね?
    もう、このまま雑誌のコラムとして載っててもおかしくないレベルです。
    映画評論家になれちゃいますよ。目指せ!淀川長治!